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Slime Hand XR(XRCアワード)

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Slime Hand XRは、HMD空間上において皮膚が極端に変形する感覚を生起させる錯覚システムである。具体的には、実験者が一方の手で体験者の手の皮膚を実際につまんで引っ張るのと同時に、もう一方の手で保持する位置トラッカーを、引っ張り方向の延長線上に連動して動かすことで、変形皮膚の仮想的な先端位置をシステムに伝える。この錯覚像を、HMD空間におけるCG(スライム)でリアルタイムに追従させることで、あたかもスライムの数十センチメートル級の伸縮を、自らの皮膚の伸縮であるかのように錯覚させることができる。本システムは、スライムを用いた皮膚変形錯覚Slime Hand Illusion(Kodaka et al., 2022)をHMD空間で再構成し、「空中でのスライムの固定」のようなアナログな環境では困難な皮膚変形を仮想的につくりだすことで、XR空間に独自の錯覚表現を追求しようとするものである。なお、本システムは、子ども向けの展示で一般公開され、63人中56人(89%)が、過剰な伸縮感覚を「強く」または「大変強く」感じていると回答した(-3から+3の7段階で+2以上)。

メンバー
佐藤優太郎(名古屋市立大学芸術工学研究科
伊藤杏(名古屋市立大学芸術工学部)
元橋洸佐(名古屋市立大学芸術工学研究科)
鈴木剛(保与堂)
小鷹研理(名古屋市立大学芸術工学研究科)
資料